ブログを始めるにあたって独自ドメインを取得するかどうかは、最初に迷うポイントですよね。
長くブログを続けていくなら、独自ドメインはぜひ取得すべきです。
ただ、名前の決め方やSEOへの影響など、絶対おさえておくべきポイントがいくつかあります。
実は私ぎんぞうは、決め方をちょっと失敗したかなと思っています。
後から独自ドメインを導入したり、ドメイン名を変えたりすることは非常に困難(不利益が生じる)です。
これからブログを始めるあなたは後悔しないよう、この記事を読んで慎重に決めてください。
独自ドメインとは
その名の通り、あなた「独自」の「ドメイン」です。
って、そんなことは見れば分かりますよね。
でも、あえて「」で分けたのは理由があります。
最初に「ドメイン」の概念を理解しておいた方が、「独自ドメイン」という言葉が理解しやすいからです。
また「ドメイン」は、ブログに限らないインターネットの基礎知識でもあります。
将来的にソフトウェアのエンジニアなどインターネット関連の仕事を目指す方は、理解しておいて損はありません。
そもそもドメインって何?
ドメインはインターネット上の住所
ドメインは、インターネット上の住所にあたります。
Googleで検索してホームページを見るとき、ブラウザのアドレス部分に「http://www.yahoo.co.jp/」のようなURLが表示されていますよね。
このうち「yahoo.co.jp」の部分がドメインです。
でも、実はこのドメインは、本来の住所を隠している仮の住所なのです。
インターネット上の本来の住所はIPアドレス
インターネット上の本来の住所は、IPアドレスというものです。
具体的には、「183.79.217.124」のような数字の羅列で成り立っています。
このIPアドレスは、インターネット上のコンピュータがどれかを特定することができます。
(なぜ数字の羅列でコンピュータが特定できるのかは、さらに複雑な話なのでここでは踏み込みません。)
試しにブラウザで「http://183.79.217.124/」にアクセスすると、Yahooのエラーページが表示されると思います。
本来のアクセス経路ではないのでエラーページが表示されますが、「183.79.217.124」がYahooに関連したIPアドレスということがイメージできると思います。
なぜドメイン(仮の住所)でIPアドレス(本来の住所)を隠すの?
人間が理解しやすいように隠している、と覚えておきましょう。
「183.79.217.124」を覚えるのは難しいですが、「yahoo.co.jp」なら覚えやすいですよね。
- ドメイン:人間が理解しやすい
- IPアドレス:コンピュータが理解しやすい
土地の場所をしめす住所も、「緯度: 35.658577 経度: 139.745451」が「東京都港区芝公園4丁目2−8」と人間に理解しやすいように変換されているのと似ています。
インターネット上でコンピュータを特定するための、人間が理解しやすい住所のようなもの
おまけ:サブドメインとは
サブドメインとは、ドメインをさらに細かく分類するための概念です。
「www.yahoo.co.jp=Yahooトップ」や「shopping.yahoo.co.jp=Yahooショッピング」や「auctions.yahoo.co.jp=ヤフオク」のように、ドメインの前にさらに文字が加わったものです。
ドメインが住所だとすると、サブドメインはその住所に建っている家もしくはマンションの1室のようなものですね。
(同じ住所の土地内に祖父母の家・両親の家・私の家がある、同じ住所のマンションに101号・102号・103号がある)
なお、サブドメインがない(あえて設定しない)場合もあります。
複数のブログを作る場合に、blog1.xxx.com・blog2.xxx.com・・・のようにサブドメインを分けて運用することもあります。
ドメインは分かった。じゃあ「独自」ドメインって何?
独自ドメインはあなた専用のドメイン
ドメインが理解できたら、あとは簡単です。
独自ドメインとは、あなたが自由に使えるあなた専用のドメインです。
何が自由かというと、具体的にはこんなことができます。
- 好きな名前のドメインを使える(他人が使っていなければ)
例)ginzoublog.com - サブドメインを自由に使える
例)blog.ginzoublog.com、music.ginzoublog.com、money.ginzoublog.com - 独自のメールアドレスが使える(別途メールサービスが必要)
例)ginzou@ginzoublog.com
独自ドメインじゃないドメインって?
「yahoo.co.jp」や「google.com」のような、他人(他社)のドメインです。
例えば、はてなブログの無料プランを利用すると、「ginzou.hatenablog.jp」のように「hatenablog.jp」という株式会社はてなのドメインを借りることになります。
そういった意味で、あなたから見た世の中のドメインは3つに分けられます。
- 独自ドメイン(あなた専用のドメイン)
- 他人(他社)のドメイン
- 使われていないドメイン
ブログで独自ドメインを使う理由
ブログを始めるにあたって、独自ドメインを使う必要はどのくらいあるのでしょうか?
私の考えでは、ブログを不特定多数の人に届けたいのであれば、独自ドメインを使うべきだと思います。
それとは反対に、家族や友達だけしか見ないことを想定しているのであれば、独自ドメインはいらないでしょう。
以下のようなメリットが、年に1,000円程度の費用で享受できます。
後から独自ドメインを使うことも可能ですが、SEOの観点では最初から導入して独自ドメインの信頼性を積み上げた方が圧倒的に有利です。
- 自分で管理ができる
- 個人のブランド・資産になる
- ブログサービスを乗り換えられる
それぞれの理由について、詳しく見ていきましょう。
自分で管理ができる
あたりまえのことですが、重要なポイントです。
他人(他社)のドメインを借りている場合、さまざまなリスクがあります。
- 突然ドメインが使えなくなるリスク(サービス終了、など)
- 自ブログ以外でSEOで影響を受けるリスク(同ドメインの他ブログで大きな問題発生、など)
- 特定サービスに登録できないリスク(Google AdSense、など)
これらのリスクは、自分の力では解決できないことが問題です。
独自ドメインであれば、こういったリスクを自分で管理して回避できます。
個人のブランド・資産になる
あなたのブログが有名になったとき、独自ドメインはブランド・資産になります。
「ikedahayato.com」なら超有名ブロガーのイケダハヤトさん、「gori.me」ならApple製品に詳しいg.O.R.i(ゴリ)さんのように、ドメイン名から個人が浮かぶケースすらあります。
これってまさにブランドですよね。
また、独自ドメインのなかに優良なコンテンツを積み上げていくことで、ドメインパワー=ドメインの信頼性が大きくなっていきます。
ドメインパワーが大きいとSEOが有利になり、他サイトと比較してコンテンツ内容が同程度の評価でも、上位に表示されやすいです。
極端な話ですが、このドメインパワーを目当てに、当初の値段より高く売却することも可能です。
このように独自ドメインは、あなたに利益をもたらしてくれる資産にもなり得ます。
ブログサービスを乗り換えられる
独自ドメインでブログを運用していると、ブログサービスを乗り換えても不利益が生じません。
例えばはてなブログを使っていたけど、サービスが終了するのでエックスサーバーでWordPressに乗り換えたいと仮定します。
このとき独自ドメインだと前のURLをそのまま使えますが、独自ドメインではないと新しいURLに変わります。
SEOの観点では、ドメイン・URLが変わるとそれまで積み上げてきた信頼がクリアされてしまいます。
つまり検索順位が下がります。
独自ドメインなら、SEOの効果をそのままにブログサービスを乗り換えられます。
独自ドメインはSEOに有利なの?
基本的に「独自ドメインだから、SEOで有利になる」ということはありません。
上で挙げたように「独自ドメインだから、SEOで自ブログ以外の影響を受けない」と理解しましょう。
良くも悪くも自ブログの評価が、そのままSEOに反映されるということですね。
注意が必要なポイント
上で触れたように、独自ドメインは毎年費用がかかります。
と言っても年に1,000円程度ですし、そもそも物の購入・維持管理にはお金がかかるものです。
そのため個人的には、デメリットとして考慮が必要なレベルのものではないと考えています
ドメイン名の決め方
次にドメイン名の決め方を説明します。
こちらも理解しやすいように、「トップレベルドメイン(TLD)」と「セカンドレベルドメイン(SLD)」に分けて考えましょう。
トップレベルドメイン(TLD)は既に存在するものから選ぶ
トップレベルドメインは、以前から日常的に見かける「.com」「.net」「.co.jp」などがあります。
他にも「.work」「.tokyo」「.buzz」など、最近では新しいものも増えてきています。
このTLDは、ICANNという組織によって管理されていて、我々が自由に名付けることはできません。
既にあるものから選ぶという形になります。
選ぶ基準は2つだけです。
- イメージ・信頼性
- 料金
イメージ・信頼性
基本的には、トップレベルドメインがSEOに影響を与えることはないと言われています。
ただブログの内容とかけ離れたものは、あまり(見る人の)イメージ的によくありません。
たとえば、沖縄の地域情報を発信するブログが「ginzoublog.tokyo」だと混乱してしまいますよね。
自ブログのテーマにあったものか、無難な「.com」「.net」「.jp」あたりを選びましょう。
ちなみに日本企業のホームページは、大半が「.co.jp(co=company)」です。
これは「.co.jp」が日本国内で登記している会社のみが取得できるドメインのため、ホームページの信頼性に繋がることで選ばれています。
(厳密には.co.jpはトップレベルドメインではないのですが、本筋にはあまり関係がないので便宜上ここで使わせてもらいました)
料金
料金は基本的に1年単位で支払いますが、TLDによってけっこう料金が異なります。
2019年3月24日時点のお名前.comによると、キャンペーンで安いものは「1円」から「298,000円」するものまでさまざまです。
オススメは1,000円強で取得できる「.com」です。
「.jp」だと日本っぽいですが、3,000円程度になるので予算と相談して決めてください。
常に価格の見直しがされているので、良いと思う料金だったら早めに取得しましょう。
キャンペーン価格で1円など、格安料金のドメインには注意しましょう。
1年目はその価格ですが、2年目から料金がはね上がります。
長くつきあうことを考えると、「更新料」を必ずチェックしてください。
ブログサービス(レンタルサーバー)と同時に申し込むと1円など、セット料金にも注意しましょう。
1年目はその価格ですが、2年目から料金がはね上がります。
他にも、ブログサービス(レンタルサーバー)の最低利用期間があったり、乗り換えると違約金が発生するケースが考えられます。
ドメイン取得と、ブログサービス(レンタルサーバー)は別にした方が無難です。
セカンドレベルドメイン(SLD)は自由につけよう!
セカンドレベルドメインも、SEOに影響を与えることはないです。
自分の好きな名前を自由につけましょう。
ただ、これから長くつきあい、人から見たらあなたのブランドとして認識される名前です。
なるべく「見る人が覚えやすい名前」をつけるよう注意してください。
具体的には
- 長さ
- 言語として理解できる単語
を意識しましょう。
あまり長すぎたり、「sgoshebg」みたいに言語として理解できない単語だったりすると覚えづらいですよね。
自ブログのテーマにあった「短めの」「覚えやすい」「.com(予算があれば.jp)」のドメイン名にしよう。
ドメイン名は「ぎんぞう.com」のように日本語で取得することもできます。
日本人にとっては分かりやすいのですが、制約が生じるケースがあるのであまりオススメはできません。
- 対応していないブログサービスがある
- メールアドレスには使えない
独自ドメインの取得方法
最後に独自ドメインの取得方法を説明します。
まずおさえるべきは、自分ひとりでドメインを取得することはできないということです。
レジストラというドメインを登録する権限を持った事業者に料金を支払って取得してもらう形です。
レジストラって何?
そもそもすべてのドメインは、トップレベルドメイン(TDL)ごとにデータベースで管理されています。
このデータベースの仕組みがあることで、世界中どこにいてもインターネット上で特定のドメインにたどりつけるのです。
そのデータベースにあなたの決めたドメインを登録する権限を持っているのが、レジストラと呼ばれる事業者です。
どんな事業者がいるの?
日本だけでも大小たくさんの事業者がいるのですが、有名なところを挙げます。
お名前.com
ドメイン取得といえば、この事業者ですね。
実績は申し分なく、価格とのバランスもとれています。
ゴンベエドメイン
他で扱っていないドメインを扱っているケースが多いです。
価格は若干高めです。
Xdomain
ブログサービスでおなじみエックスサーバーの運営です。
エックスサーバーを使うなら、ドメインの料金がお得になるのでおすすめです。
レジストラの選び方
選ぶ基準は2つだけです。
- Whois公開情報代行のサービスがある
- 料金
なお、セキュリティ的にICANN公認のレジストラが良いという意見もありますが、検索で普通に名前が挙がるところであれば個人的にはあまりこだわる必要はないと思います。
(世間のニュースでもありますが、公認があろうとなかろうと、大企業だろうと中小企業だろうと、セキュリティ事故は起こり得ます)
Whois公開情報代行のサービスがある
Whoisとは、ドメイン・IPアドレスの登録者を参照できるサービスです。
ドメインを取得するときに登録が必要で、全世界の人が自由に検索できます。
名前だけではなく住所や電話番号もあるので、あまり公開したくないですよね。
この個人情報を非公開(事業者が用意した情報を代わりに公開)にしてくれるのが、Whois公開情報代行のサービスです。
プライバシーの観点から、絶対このサービスがある事業者を選択しましょう。
料金
同じドメインでも、事業者によって取得・更新料に多少の違いがあります。
反対に料金以外では、どの事業者でも違いはほとんどありません。
(扱っているトップレベルドメインの違いはあります)
あとは、上で挙げたWhois公開情報代行が無料でできる事業者もあります。
それも含めて、比較検討しましょう。
ドメインの取得で注意が必要なのが、契約の更新です。
ドメインは基本的に年単位の契約で更新は先の話になるので、なかなか時期を覚えているのは難しいです。
通知は来るものの更新を忘れてしまうと、せっかく信頼を積み上げたドメインを失ってしまいます。
(他の人に取得されてしまう可能性)
支払いがクレジットカードで自動更新できるかどうか、念のためにチェックしておきましょう。
最後に
もしここまで読んでいただいても決められなければ、お名前.comで「自分の氏名のローマ字.com」のドメインを取得しましょう。