「日本の財政」と聞いたとき、前向きなイメージが思い浮かぶ人はあまりいないと思います。
でも「具体的に何が問題なの?」と言われて、きちんと説明できない人も多いのではないでしょうか。
「借金が1,000兆円です」「国民ひとりあたり800万円の負担です」などと言われても、現実離れしていて「なんかヤバそう・・・」としか思いませんよね。
こういうときは身近な数値に置き換えるとイメージしやすいです。
25万円で生活している家庭だとこんな状況になります。
支出(歳出)
25万円の支出の内訳を大きく2つに分けると、生活費が19.2万円・借金返済が5.8万円です。
さっそく怪しいところが見つかりましたね。
そう、支出の1/4近くが借金返済で占められているのです。
ちなみにここで言う借金返済では、家のローン返済やクレジットカード購入の支払は除外して考えてください。
キャッシングや消費者金融などで借りて消費したお金の「元金+利子返済」のイメージです。
借金したことがないとあまりイメージが湧かないかもしれませんが、1/4持っていかれると物理(生活)的にも精神的にもかなり厳しいです。
続いて収入を見てみましょう。
収入(歳入)
25万円の収入の内訳を大きく2つに分けると、給料(手取り)が17万円・借金が8万円です。
え、収入25万円って借金を含んでるんすか?
そう、日本は収入の1/3を借金に頼らないと生活できないんです。
あなたがこの家庭で家計を管理する立場ならどう思いますか?
具体的な問題点を考えてみましょう。
問題点
収入の1/3を借金でまかなっている
すぐ思いつくのがこちらですよね。
本来の収入は給料(手取り)の17万円ですが、8万円を借金して25万円の暮らしをしています。
いやいや「支出を減らしましょう」もしくは「収入を増やしましょう」ってことです。
でも支出を17万円に減らそうとすると怒られがちです。
なぜか?
お母さんはお金払わないわ自分でなんとかしなさい、と家族(国民)に言うことになるからです。
じゃあ仕事を頑張って収入を25万円に増やせば良いじゃん。
・・・こちらも怒られがちです。
なぜか?
税金を増やします、となるからです。
つらいですね。
借金が減らないどころか増えている
5.8万円を返済しているにもかかわらず、8万円を新たに借金しています。
つまり借金が増えていることになります。
さらに5.8万円には利子も含まれていますので、元金の減りはさらに少ないです。
典型的な借金のスパイラルに陥っていますね。
返済が重い
給料:17万円
支出:25万円
・・・絶望的ですね。
では仮にいったん借金を考えないとどうなるか。
収入:17万円
支出:19.2万円
あれ、頑張ればなんとかなりそう・・・?
まとめ
結局のところ借金をなんとかしないことには、前に進めなそうですね。
次は今回省略した生活費(実際は各予算)・給料(実際は税金)を詳しく掘り下げて考えてみたいと思います。